富士フイルムは6日、中国で化粧品事業に参入すると発表した。投入するのは、主力のスキンケア化粧品「アスタリフト」で、化粧品の海外展開は初めて。写真フィルム技術を応用したスキンケア性能を売りに、20代後半以降の女性を中心に化粧品需要を取り込みたい考えだ。ただ、成長著しい中国ではすでに資生堂やカネボウ化粧品といった国内大手が展開しているほか、米P&Gなど外資も立ちはだかり、後発の富士フイルムが厳しい戦いを強いられることは必至だ。
全額出資子会社の富士フイルム中国を通じて、今月16日から中国最大のインターネット通販サイト「淘宝商城(タオバオ?モール)」で販売を開始する。美容液や化粧水、クリームなど8品目を取り扱い、近くコラーゲン飲料なども投入して品ぞろえを増やす予定。今冬には自社通販サイトも立ち上げ、販売を拡大させていく方針だ。
また、香港では月内にも現地の販売代理店を通じて対面販売型の店舗を設ける。取り扱うのは乳液やクリームなど12品目。年末には2号店を出店する計画で、現地だけでなく、観光客の需要も喚起してアスタリフトブランドの浸透を図る。
富士フイルムは、写真フィルムで培ったナノテクノロジー技術などを生かし、2006年に化粧品事業に参入。高い保湿機能などを前面に押し出し、抗加齢(アンチエイジング)意識の高まりを追い風に売り上げを伸ばしてきた。
同社では中国の化粧品市場が今後、年率10%で成長すると見込んでおり、「富裕層が増加し、美白やエイジングケアなどの機能性化粧品に対する需要が高まっている」として、中国進出に踏み切った。中国を手始めに、今後は肌質が似ているアジア地域を中心に海外展開を拡大していくことを検討している。
中国では女性の社会進出が進み、化粧品が必需品になりつつあり、化粧品を使用する人口は日本の倍近い約1億人とされ、いまや世界のメーカーの“主戦場”となっている。
資生堂は3月、薬局やドラッグストア向けの新ブランド「DQ」を投入したほか、カネボウ化粧品も今月からメーキャップブランド「ケイト」を投入するなど、国内大手がこぞって事業を強化。さらに、米P&Gや仏ロレアルなど外資大手も強力なライバル。富士フイルムにとって、ブランド浸透が成功のカギとなる。(中村智隆)
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引用元:函館市歯科の総合情報サイト
Cinder
11 年前
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